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けやきの森整骨院


東京・埼玉で15店舗もの直営の治療院・サロンを経営され、会員制経営塾「木戸塾」にて治療院経営・顧客創出のノウハウなどを伝授されている木戸先生。経営塾にてお話しされる内容と、その教訓や教材となった先生の治療院運営の軌跡について、お伺いしてきました。

木戸先生は木戸塾という勉強会を催されていますが、主にどういったことを話されているんですか?

木戸塾での議題は治療院経営についてがメインになります。勉強会で良く言うのですが、何にでもいわゆる寿命、ライフサイクルとういものがあると思うのです。会社にも事業にもライフサイクルがあるし、その地域にもライフサイクルがあります。だから、商店街が今いくら賑やかな商店街でも30年後にはどうなっているかわからないですよね。もしかしたらシャッター通りになってしまっているかも知れません。

そういうことも考えあわせて出店とか、あるいは自分たちのやっていることを確信っていうか、イノベーションしていくのは大事だと勉強会では言っていますね。

技術的な講習会が多い中で、先生の講義は経営に着眼した内容のものが多いですよね。

interview0804マーケティングと技術というのは、本当の意味でのマーケティングというのは商品まで含みます。経営というものも技術というものも両輪ですよね。両方回って行かなくちゃならないわけなんです。

昔から言う言葉で「着眼大局、着手小局」といって物事は大きくとらえて、そして実際に手を加えるところは小さいところから一つひとつやっていくという、そういう格言があるんですよ。

だから、この業界とか、もっと広く言えば経営とか、世の中の流れを大枠を掴みながら実際どういう技術をやっていけば良いのかとか、どういうスタンスで患者さんとコミュニケーションを取っていけば良いのかという話を木戸塾ではしています。そういう意味では、普通の勉強会とは少し違うのかも知れません。

経営に重点を置いた勉強会をされているんですね。収益を挙げることが出来なければ、治療院を続けていくことが出来ませんものね。

治療家の間には、収益やビジネスの話をなかなか口にしたくても何かしちゃいけない空気がありますよね。私は収益は大事だと思っています。というのも、確かな技術を持ち、良い施術が出来るの治療院を存続させていくことは、患者さんにとっても有益なことだからです。

P・ドラッカー曰く、経営の目的というのは顧客の創造であって、顧客を集めることとは違うんですよね。だから、お客さんを集めるっていうことはすごく大事なんだけど、私はその根っこに「お客さんを創る」システムがないと、続かないかと思うんです。

一時的に顧客が集まっただけで終わってしまうということですか?

interview0805極端に言えば、そうなりますね。信頼感をベースにしているのではなく、安さや気持ち良さのみを求められたり、あるいは施術者には割と若い人が多いから、そういう治療院をある意味でコントロールしたくていらっしゃる方もいるんです。

これは治療家や現場の人たちじゃないと分からないかもしれないですけど、例えば患者さんが治療院の新人を指導したりすることもあります。特別扱いされている感覚にはまってしまうのでしょうか。これでは患者さんと先生という関係性が壊れてしまいます。

だからそういった関係性に陥らないチームや技術づくりもそうなんですが、色んな意味でのコミュニケーション能力を磨かないといけません。

先生も駆け出しの頃は技術の習得に精を出されていたかと思うのですが、経営的な観点からとらえるようになったきっかけは何だったのでしょう?

親が鍼灸マッサージ師なので、私は物心がついた時からこの世界を見てきました。親が一所懸命指圧したり、鍼をしたりする姿をずっと見て育ったんです。

高校の進路相談にときに古典の先生に「お父さん、こんな素晴らしい仕事をやっているのに、あなたなんで継がないの?」と言われ、鍼灸の道を考えるようになりました。それじゃあちょっと頑張ってみようかと一念発起し、高校卒業後、鍼灸マッサージ、東洋鍼灸の学校に通いました。その時に、ある人が主宰している研究会に3年間ずっと通い続け、東洋医学を学んだり、実際のお手伝いなどをさせてもらいました。

親の後をもし継ぐのであれば、実際のライバルである病院でどんなことをやっているのか知りたくて、何とか派遣で埼玉の病院に1年、台東区の病院に2年居たんですよ。昼は病院、夜は自宅の治療院の手伝いをしました。自宅の治療は年中無休だったので、私も働き通しでした。

それは先生の20代の頃のお話ですか?

interview0806そうですね、20代前半の頃でした。
その後病院勤務を辞め、自宅での治療に専念しました。だけどその際に、うちの父が得たお客さんは父のファンでもあることに気づき、今のままでは後を継ぐのは厳しいと気づき、柔道整復師の学校に通うことにしました。昼間は自分の家を手伝って、夜は学校へ行ってっていう生活が2年続いたあと、先輩のつてで1年間赤羽の接骨院に勤めることになりました。昼は自分の家を手伝って、夜は接骨院手伝って、レセプトも色々教わって、1年後に自宅で開業したんです。

初めてご自分で開業されてみて、どうでしたか?

その修行に行ってた接骨院は1日140~150人くらい来るところだったんです。その当時はそういう所が結構あったんですよ。だから開業してみて、最低でも1日に50~60人はいくだろうなと思って開業したものの、全然お客さんが来なかったんです。

それは何か思い当る原因はありましたか?

interview0807後で考えれば、自分自身で戦力分散をおこさせちゃったかなと思います。自費の今迄の患者さんとそれで且つ接骨の患者さんを増やそうだなんて、自分の立ち位置が分かれてしまってたから、逆に結果も出なかったんだと今は思います。

開業してから3年程経った頃に、治療院の横の家が空き家になったので思い切って購入し、治療院を広げ、照明付きの看板に変えてみたんです。治療院を広げたついでにスタッフの求人も行い、鍼灸の学生とマッサージの学生を雇ったところ、今までが嘘のように一気に忙しくなりました。あっという間に一日に100人ほど来ていただくまでに変わりました。

何もやることは変わっておらず、むしろ新人が2人増えたのだから技術の質は全体的に言えば落ちてるはずです。それなのにお客さんは増えたっていうことで、やっぱり見た目とか広さっていうのは大事なんだなっていうことが、実感出来ましたね。

それからしばらくはご自宅の治療院一本で治療されていたのですか?

interview0808そのまま何年かは1店舗でやってたんですが、故池内先生から「木戸先生も一軒分院出さんか?」と、お声掛けを頂いたんです。そこで千葉県の妙典のショッピングセンターの中にリラクゼーションサロンを開き、その半年後にも、ここの2つ先の亀有の大型スーパーの中にも開院しました。だから、半年の間に3軒に増えたことになります。3軒出店したことで、今度は組織自体の戦力分散をおこしてしまいました。

妙典のサロンはお陰様で割と順調な滑り出しで、3か月目くらいにはもう黒字転換してうまくいきました。それで亀有でも開業したわけなんですが、亀有店がなかなかうまく売り上げが伸びなかったんです。そこで私もだいぶそちらに出ずっぱりになり、すると今度は私が本院に居る時間が少なくなってしまい、今度は本院の売り上げが落ちてしまいました。

さきほどの分散のお話と連動するんですね。

そうです。戦力分散については、セミナーや講習会でも詳しくご説明していますので、ご興味のある方には是非ご参加いただきたいですね。

要は3軒開業すると、自分のエネルギーが3つに分かれていくわけです。そうすると、全体ではやはり結果が悪くなってしまいます。確かに、売り上げは3つ合わせれば伸びましたが、諸経費を引くと本院一軒でやっていたときの方が利益が残ったかも知れません。それでこれではいけないと思い、そこから本当に経営について考えるようになりました。

そういうきっかけがあったんですね。それで、そのときに得られた知見と経営のノウハウを今教えられているのですね。

interview0803それだけでなく、企業のセミナーに参加したり、ランチェスター経営の草分け的な存在である九州の竹田陽一先生の考え方を学ぶため相当勉強したりしましたね。1、2年勉強しながら、経営のそういう根幹的な話と、集客術、数字を意識した部分を合わせて、以前にうまくいったリラクゼーションサロンの経営手法を接骨院にかぶせることが出来ないかと考えて、最初の「けやきの森整骨院」というのを雑司ヶ谷に出したんですね。で、その1年後にここに開業しました。更にその1年後に谷中、というようにその後の展開は割と早くやっていきました。

今も大変なところはあるんですが、今から3~4年前に店舗展開をこのまま延々と続けて、果たしてどうするのかと疑問を持つようになりました。まるで自分の器以上のことをやっているような気がしたため、店舗展開は一旦保留にして、今ではこれまで培ってきた経験や学んできた知識を、セミナーや講習会などを通じて少しでも多くの治療家の方に伝える、ということに力を注いでいます。

by けやきの森整骨院:木戸代表

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